本症は欧米では100 年以上も前から,
“AmplifiedMuscloskeletal Pain ”,“ Pain Amplification Syndrome”
として認識されていたが,その概念は1990 年代に
入ってから“Fibromyalgia(線維筋痛症)”として
米国を中心に急速に普及するようになった。
小児科領域では1951 年,米国のNaish,Apley らによる
小児の様々な四肢痛の報告にはじまり,20 世紀後半には
関節炎や筋炎によらない小児期の慢性疼痛について
数々の報告が行われてきた。
1981 年にYunusらにより“線維筋痛症”の名称で
病態の記載がはじめてなされた。
本邦では2002 年に成人患者による線維筋痛症友の会が
設立され,2003 年に患者の実態,病態解明を目指した
厚生労働省研究班が発足されたばかりであるが,
疫学調査をはじめ徐々に研究が進んでいる。
しかし若年性線維筋痛症の認識は立ち遅れている。
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