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こういう言葉に出会いました。
「何はさておき君にしてほしいことは、喜ぶことを学べ!ということです。
信じてほしい、真の喜びとはまじめなものなのです」
この言葉は約二千年前のローマの哲人セネカの言葉です。
『喜び』・・・・。
あなたは何をしているとき『喜び』を感じますか?
あなたはどういう自分でいるとき『喜び』を感じますか?
良くある回答は・・・。
たくさんのお金が手に入ったら・・・。
好きなモノを買うことが出来たらなら・・・。
しかし、それは自分の外側のことなのです。
外側は変化します。諸行無常です。自分の『喜び』が外側の状況や環境、
あるいは持ち物などに依存していると、外側が変れば『喜び』もなくなって
しまいます。
自分の唯一のもの、それは心です。
『真の喜び』とは自分の内側から湧き出てくるものなのです。
セネカは二千年も前に、こうアドバイスしてくれています。
幸福な人生とは・・・
①健全な心
まず、心が健全であること、いつも健全を保ち続けることです。
②身体の心配ばかりしないこと
肉体と肉体に関連したすべてのことに配慮はするが、心配ばかりは
していないことです。
③人生を豊かにしようと意識するが、そればかりにはならないこと
人生を豊かにするその他のことにも、意は用いるが過大評価はしない
ことです。
④運命の奴隷にならないこと
運命の贈り物を利用はするが、その奴隷にはならないことです。
これらの注意事項を意識し、自分の心の深いところからの声を聞くのです。
「自分が何をしたら「喜び」を感じるのか?」
そう、まずはその部分を探求しなくては、本当の「喜び」とは言えません。
≪TVや雑誌に紹介されているから≫
≪流行の先端だから≫
≪みんなもやっているから≫
≪カッコよく見えるから≫
これは、魂からの「喜び」ではないと思います。
それは表層的な薄っぺらな「喜び」にしかすぎないかもしれません。
だからこそ、セネカは「喜ぶ」ことを学びなさい、と言ったのではない
でしょうか。
喜びとは一時的な感情の高揚ではなく、自分の魂の深い部分から出てくる
欲求をみつめ、それに従い、没頭することによる充足感なんだ・・・
ということのように感じます。
逆に考えると、自分の魂に深く問いかけていないと、真の「喜び」を
味わえないまま人生が終わってしまいそうです。
セネカの言葉は続きます。
『そのような基礎の上に立つ者には、それを欲するにしろ、欲しないに
しろ必ず、絶えざる快活さと、深い、さらに深いところから沸いてくる
喜びがともなう。
なにしろ自分のものだけを喜び、自分にふさわしいものより大きなものは
求めないからです』
自分の心の深い声を聞く。
その声はもしかすると「言葉」ではないかもしれません。
いやおそらくそうでしょう。
言葉になる前の言語化できない感情や思い、あるいは意思・・・・。
その言葉にならないものをつかみ、そして行動に移してみる。
すると・・・。
もしかして自分の人生が変るかもしれません。
何かを表現したい・・・そう、絵やイラスト、あるいは詩や小説などを
書いてはいかがでしょう。
身体を動かしたい・・・できる範囲で身体を動かしたり、少し外出しては
いかがでしょう。
自然を感じたい・・・公園や自然の多いところを散策してはいかがでしょう。
何かに興味を覚える・・・その分野を勉強してはいかがでしょう。
好きなミュージシャンがいる・・・出来れば、コンサートへ出かけてみては?
気に入った作家を見つけた・・・その作家の作品を片っ端から読みまくるのは?
人生は自由です。
自分の魂が喜ぶことを見つけ、それを行動に移しましょう。
すると魂が元気になります。
エネルギーが活性化します。生きる希望が湧いてきます。
人生はステージ(舞台)です。そのステージ(舞台)の上でどんな演劇を
演じるか、それは演じる人、ひとりひとりが選択するのです。
最後に、セネカはこんな言葉も残しています。
「何の障害にも会わなかった幸福は、どんな一撃にも耐えられません。
だが、絶えず自分の障害と闘ってきた者は、不快なことを通じて胼胝
(タコ)が出来て、どんな苦境にも逃れず、たとえ地面に倒されても、
膝で立って戦い続けるのです」
さあ、一歩前に!
刀根 健(とね たけし)氏のご紹介
*資格 産業カウンセラー(初級)、TAインストラクター(上級)
*経歴 TA(交流分析)理論を中心にコーチングスキルやグループワーク、
また人事制度の改革や風土改革などのコンサルティングを得意とする。
企業や病院を中心に活躍中。
*主な著書 快適な人間関係を築く『ストローク・ライフのすすめ』(フォーメンズ出版)
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